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更新日:
 2018年7月15日





















国名:シンガポール共和国
   Republic of Singapore(英語)
   Republik Singapura(マレー語)

面積:659.39km2(東京23区(617km2)とほぼ同じ)

人口:
 約459万人(うちシンガポール人・永住者は358万人)(2006年)
 約561万人(うちシンガポール人・永住者は393万人)(2016年6月)
 約561万人(うちシンガポール人・永住者は397万人)(2017年6月)

気候:一年を通じて日中の平均気温が24度〜32度という温暖多湿な気候。

人口増加率:1.01%(1998年推計)
出生率  :人口1,000人当たり16.08人(1998年推計)
死亡率  :人口1,000人当たり5.67人(1998年推計)
乳幼児死亡率(1歳以下):出生1,000人当たり7.79人(1998年推計)
平均寿命 :全人口:73.95歳(男性:70.37歳、女性:78歳)(1998年推計)

人種:シンガポールは、多民族国家です。
 中国系:76.7%、マレー系:13.9%、インド系:7.9%、その他:1.5%(2006年)
 中華系:74%、マレー系:13%、インド系:9%(2016年6月)

言語:国語はマレー語。公用語として英語、中国語、マレー語、タミール語。英語は行政用語です。

宗教:仏教、道教、キリスト教、回教、ヒンズー教

識字率(15歳以上):全人口:98%(男性:99.3%、女性:96.7%)(1995年推計)

労働力: 2,000万人

独立:1965年8月9日
憲法:1988年2月25日
 シンガポール憲法は、個人の宗教の自由(主張、実行、普及)を保証します。

◎国旗
 シンガポールの国旗は下が白、上が赤で水平に二分されています。左上の小区画には白の三日月、そしてその横に5つの星が輪になって描かれています。上の赤は普遍的親愛と人類の平等、下の白は高潔と清浄を象徴しています。三日月は若い国であること、5つの星は民主、平和、繁栄、正義、平等を表しています。

◎行政(2002年10月)
 シンガポールは共和国であり、議会制度の下、成文憲法で国の機関である行政、立法、司法を規定しています。S. R. ナザン大統領は現在、国家元首で、ゴー・チョクトン首相が内閣を率いています。首相と大臣は現在85人いる国会議員の中から選ばれます。

◎政治体制(2018年6月)
 政体 :立憲共和制(1965年8月9日成立)
 議会 :一院制。選出議員数89(任期5年)(与党:人民行動党83議席、野党6議席)
 元首:大統領。任期6年。
   ハリマ・ヤコブ大統領(Halimah Yacob)(2017年9月、第8代大統領として就任。)
 選挙権: 20歳以上の国民すべて
 政府:首相:リー・シェンロン(LEE Hsien Loong)(人民行動党)
    外相名:ビビアン・バラクリシュナン(Vivian Balakrishnan)(人民行動党)

◎内政(2002年10月)
 ゴー首相は、31年間首相を務めたリー・クァンユー前首相(現上級相)より1990年に政権を継承。2001年11月に実施された総選挙において、与党人民行動党(PAP)は、84議席中、82議席(得票率75.29%)を獲得するなど、内政は極めて安定している。なお、ゴー・チェクトン首相は、2007年までに実施される次回総選挙より前に首相職を退くことを表明している。

◎外交基本方針(2002年10月)
 ASEANの連帯を重視。東南アジアにおける超大国間のパワー・バランスを重視。アジア・太平洋地域における米国の軍事的プレゼンス及び政治的コミットメントを重視(ただし、非同盟諸国の一員でもある。)。

◎軍事力(出展:「ミリタリー・バランス」、シンガポール政府統計局統計)
 国防予算:82.0億シンガポール・ドル(全歳出予算の28.96%、2002年度)
 兵役 : 2〜2.5年の義務兵役制度(訓練終了後は、予備役に編入。)
 兵力 :正規6.05万名(陸軍50 ,000名、海軍4,500名、空軍6,000名)

◎経済(1994年〜99年の主要指標)
・主要産業:製造業(エレクトロニクス、輸送機械、石油製品、金属製品)、商業、金融
・GDP(百万Sドル):140,276(97)、137,618(98)、140,070(99)、159,888(00)、153,455(01)
・一人当たりGNP(Sドル):39,394(97)、37,193(98)、36,323(99)、40,051(00)、37,433(01)
・経済成長率(%):8.5(97)、−0.1(98)、6.9(99)、10.3(00)、−0.2(01)
・物価上昇率(%):2.0(97)、−0.3(98)、0.0(99)、1.3(00)、1.0(01)
・失業率(%):1.8(97)、3.2(98)、3.5(99)、3.1(00)、3.3(01)

・総貿易額(百万Sドル)
 (1)輸出:196,605(97)、169,863(98)、188,142(99)、232,175(00)、207,692(01)
 (2)輸入:185,613(97)、183,763(98)、184,290(98)、237,826(00)、218,026(01)

・主要貿易品目(2002年10月)
 (1)輸出:電気・電子製品、石油関連製品、通信・音響機器、化学製品
 (2)輸入:電気・電子部品、原油、化学品


☆シンガポール生活情報

通貨(2002年10月)
 通貨単位はシンガポール・ドル(S$)で、補助通貨はセント(¢)です。$1=100¢です。

・紙幣
 $1、$2、$5、$10、$20、$50、$100、$500、$1,000、$10,000の10種類です。
 ただし、$1紙幣は硬貨があるため、廃止されつつあります。

・硬貨
 $1と、1、5、10、20、50セントの6種類です。

 銀行の業務時間は月曜〜金曜が午前9時30分から午後3時、土曜日は午前9時30分から午前11時30分(銀行によっては午後3時)です。
 ほとんどの銀行がトラベラーズ・チェック及び外国通貨両替業務を行っていますが、土曜日は両替業務を行わない銀行もあります。トラベラーズ・チェックを現金化する際にはパスポートの提示が必要で、少額の手数料がかかります。
 銀行やホテルだけでなく、“Licensed Money Changer”(公認両替所)の看板を掲げている所でも両替できます。ほとんどのショッピングセンターにはこの種の両替所があります。
日本円からS$への換金は、空港やホテルで容易で、日本の空港より良いレートです。

◎為替レート(2002年10月)
 1シンガポール・ドル=約68円(2002年7月現在)
 1シンガポール・ドル=約81円(2018年5月末)

◎付加価値税(2010年12月15日)
 消費税(GST:Goods and Service Tax)は、2007年7月1日から7%になっています。

◎時差(2002年10月)
 マイナス1時間。日本が正午の時、シンガポールは午前11時。

◎ビザ(2002年10月)
 日本国籍を有する方は、観光目的の入国の場合、3ヶ月以内の滞在であればビザは必要ありません。ただし、入国の際に許可される滞在日数は30日まで(海路で入国する場合や、陸路でマレーシアから入国する場合は14日の滞在許可しかおりないこともある)です。
 なお、この適用は変更されることもあります。また、外国籍を有する方や、入国目的が異なる方はビザが必要となる場合もあります。
 また、妊婦はビザの取得を求められます。取得には1カ月程度かかるので、大使館や総領事館への問い合わせは早めにしておく必要があります。
 詳細については出発前に最寄りの機関(シンガポール大使館、総領事館)にお尋ねください。ただし、ビザを所持していると否とにかかわらず、入国許可の最終決定権は入国時に審査を担当する入国管理官にあります。
 滞在手続きは現地で最大3カ月まで延長可能ですが、手続きが面倒なので、マレーシアやインドネシアに日帰り旅行で出国し、シンガポールに再入国する方法が手っ取り早いです。

・パスポート
 シンガポールに入国するには、パスポートの残存有効期間が、滞在予定日数分プラス6カ月あることと、出国のための航空券か乗船券を所持していることが求められる。

◎通関規則(2002年10月)
・通貨
 入国に際しては持ち込み通貨の制限額はありません。

・免税特権
 旅行者は以下の課税品を、関税を払わずにシンガポールに持ち込むことが出来ます。
 ・適当と認められる身の回りの品
 ・チョコレート、ビスケット、ケーキ類の食品で、総額がS$50を越えない量
さらにマレーシア以外の国から入国する18歳以上の旅行者で、シンガポール入国直前にその国に48時間以上滞在していた人は以下の免税特権が適用されます。
 ・蒸留酒1リットル(ブランデー、ウイスキー、ジン、ラム、ウォッカ等)
 ・ワイン1リットル
 ・ビール、エール、スタウト、ポート1リットル

・持ち込み禁止品
 シンガポール国外輸出用の、リキュール(お酒)、紙巻きタバコおよび、きざみタバコに、「Singapore Duty Not Paid」というラベルの付いているものと、紙巻タバコに「E」の表示のあるものは、シンガポール国外での消費に制限されていますので、シンガポールへの再持込は禁止されています。
 例えば、インドネシアのビンタン島などへ日帰りや、1泊のリゾート旅行をなさる際に、フェリー・ターミナルで購入した「Singapore Duty Not Paid」とかかれたお酒やタバコを、ビンタン島で消費しきれずに、残ったものをシンガポールに再度持ち込むことはできません。
 ・麻薬及び幻覚剤
 ・爆竹やかんしゃく玉
 ・ピストルやリボルバーの形をした喫煙用ライター
 ・おもちゃのコインや紙幣・著作権のある出版物、ビデオテープやディスク、レコードやカセットなどの不正な複製品
 ・絶滅の危機にある野生生物および、その加工品
 ・有害な図書や出版物
 ・扇動的、反逆的な物品
 ・チューインガム
タバコは、原則持ち込み禁止となっています。

◎出国手続き(2002年10月)
 シンガポール国外に持ち出す物品に対して、輸出税は課税されません。
 空港税(チャンギ空港使用料)は全ての国への出国に一律S$15ですが、1997年4月より、シンガポールの往復航空券を購入する際に空港税を支払うシステムとなりました。

・空港施設使用料免除について
 シンガポールのチャンギ空港で飛行機の乗り継ぎをする人で、前後のフライトが24時間以内の乗り継ぎの場合、以下の条件を満たしていれば、シンガポール国内に入国されても空港施設使用料(S$15)を支払う必要はありません。
 1.チャンギ空港に到着する前の空港で、シンガポールから次の目的地への搭乗券を入手していること。
 2.前後のフライトが別々の航空会社などの場合で、前の空港でシンガポール以遠の搭乗券が発券されなかった場合は、チャンギ空港のトランジット・カウンターでシンガポールから先の搭乗券を発券してもらう。
 3.トランジット・カウンターで搭乗券が発券されなかった場合は、CAASインフォメーション・センターでRe-entry Permit(トランジット・ラウンジへの再入場許可)をもらうことが出来れば、シンガポールに入国できる。

 ただし、上記のいづれかが可能で、なおかつスーツケースなどの機内に預ける荷物かシンガポール以前の空港でスルーチェックインをしていること(つまり、シンガポールでは、前の空港でチェックインの際に航空会社に預けた荷物を受け取ることは出来ません)が必要です。

◎消費税(GST)の払い戻し(2002年10月)
 シンガポールにおけるほとんどの商品やサービスには4%(2003年1月1日より)のGSTが課されます。
 旅行者は購入した商品をシンガポール国外へ持ち出す場合、一定の条件を満たしており、なおかつ必要な手続きを行なった場合は、GSTの払い戻しを受けることができます。
 払い戻しについては2種類あり、「TAX FREE SHOPPING」のサインのある店での買い物については、必要な手続きの上、帰国時のチャンギ空港で現金でGSTが払い戻され、「TAX REFUND」のサインの店での買い物については、帰国後に外貨小切手の郵送またはクレジットカード口座への振込みによる払い戻しが行なわれております。

(必要条件)
・ シンガポールに国籍を有さず、シンガポールに居住していない方
・ シンガポールに発着する航空会社の乗務員でない方
・ 過去6ヶ月間にシンガポールで就職していない方
・ 購入日より数えて過去2年間に365日以上シンガポールに滞在したことがない方
・ 1枚の申告書につき、S$300以上の買い物をし、必要な手続きをされた方
・ 購入日より2ヶ月以内に購入商品をシンガポール国外へ持ち出される方

 なお、その他詳細に関してはシンガポール政府観光局までお問い合わせください。

◎エアポートシャトルサービス(2002年10月)
 以前運行していた「エアバス」に代わり、エアポートシャトルサービスが空港から各ホテルまでの運行をしています。エアポートシャトルサービスは6人乗りの車を使い、ご希望のホテル(セントーサ内のホテルとチャンギメリディアンへのお客様はこのサービスはこのサービスはご利用できません)までお送りするものです。

・スケジュール
 午前6時から午後11時まで運行
  午前6時〜午後6時まで:30分おきに運行
  午後6時〜午後11時まで:15分おきに運行

・料金
 大人:S$7
 子供:S$5(2〜12歳)
 料金は運転手に直接お支払い下さい。

◎地下鉄(MRT)(2002年10月)
 エアコンの利いた近代的な地下鉄(一部区間)で、市街地全域に停車駅が設置されています。列車は朝5時30分から真夜中12時30分まで、2分半から8分間隔で運転されています。
 地下鉄の料金は安く、S$0.80から始まり最高でもS$1.80です。カード型の切符を買うと、すべてのMRT料金にS$1のデポジット料金がかかります。(カードを返却するとお金は戻ってきます)

・チケット購入方法
 S$10+デポジット料金S$5のイージーリンクカード(ez-link Card)がほとんどの駅で購入でき、地下鉄だけでなくシンガポール・バスサービス(SBS)とトランスアイランド・バスサービス(TIBS)に共通して使用できます。

◎チャンギ空港駅(2002年10月)
 2002年2月8日よりチャンギ空港駅がオープンしました。シティホール駅からの所要時間は27分です。運賃は、片道S$1.40です。チャンギ空港駅発のMRTは約12分間隔で運航しています。
 チャンギ空港駅は、ターミナル2とターミナル3(建設中)間の地下にあります。駅全体がガラス張りの建築様式になっており、自然の光が地下の駅にまで入り込むような造りになっています。また、中2階に140メートルの通路がかけられているので、移動が便利です。斬新なデザインで、世界でも珍しい造りの建物です。
 チャンギ空港発着の車両には、スーツケースなどの荷物をおく棚やスペースが設置されていますので、旅行者の方にも安心してご利用いただけます。車内に持ち込み可能な荷物のサイズは、81cm×58cm×30cmです。

・MRTでチャンギ空港へ行く場合
 MRTの駅はターミナル2にあり、ターミナル1からはスカイトレインで結ばれています。市中へは約27分かかります。
 市内方面からMRTで空港へ行く場合、空港直通のMRTとパシル・リス行が同路線で運行していますので、行き先を電光掲示板にて確認の上、間違えないようにしてください。

◎タクシー(2002年10月)
 シンガポールには5つのタクシー会社があり、ユニークなロンドン・キャブを含めて1万台以上の冷房つきタクシーが営業しています。
 基本料金は最初の1.5kmまでがS$2.40。その後10kmまでは240m毎に10セントずつ加算されます。このようなメーター表示料金に加え、場合に応じて次のような特別料金が加算されます。料金は運転手の前方のフロントガラスに取り付けられた機械に表示されます。

・チャンギ空港および、セレター空港から乗車した場合
 S$3の追加料金(金、土、日曜日の17時〜深夜0時まではS$5)。空港へ向かう場合は不要です。昼間、タクシーで空港から市内に移動すると、15分〜20分程度で15ドルくらいの金額ですが、夜間の割増料金とサーチャージを加えると、25ドルくらいになります。

・タクシーを事前予約した場合は次のような料金が加算されます。

TIBS City Cab Comfort
電話ですぐ呼んだ場合 S$3.20 S$3.00 S$2.80
30分以上前に予約した場合 S$5.20 S$5.00 S$5.20
プレミアキャブを予約した場合 S$16.00 S$16.00

・有料道路や乗り入れ制限地区への乗り入れの際の料金は、各車毎に自動的に徴収されます。タクシーに関しては利用者の負担となります。

◎航空会社(2002年10月)
 2002年7月現在、5つの航空会社が日本/シンガポール間に就航しており、東京、名古屋、大阪、広島、福岡から直行便が運行されています。台北、バンコク経由の便を含めると、週111便が日本とシンガポールを結んでおり、フライトの選択・利用が大変便利です。
 SQ:シンガポール航空
 JL:日本航空
 NH:全日空
 NW:ノースウェスト航空
 UA:ユナイテッド航空

・日本からの飛行時間:福岡から直行便で6時間、東京から6時間半で到着します。

◎電気事情(2002年10月)
 電圧は220〜240Vで50Hzです。コンセントの差し込みは、三つ又で差し込む部分が四角い形のものが主流です。変換器や差し込みはホテルによっては用意のある所があります。

◎クレジットカード(2002年10月)
 シンガポールでは主要なクレジットカードが広く通用します。

◎チップ(2002年10月)
ほとんどのホテルやレストランでは請求書に10%のサービス料が含まれており、チップの必要はありません。基本的にシンガポールにはチップの習慣はありませんが、お世話になったベル・ボーイなどにチップを渡す場合は1〜2ドルが目安です。

◎電話(2002年10月)
 シンガポールでは2002年3月1日から電話番号のシステムが変わり、従来の番号の最初に6を足すことになった。ガイドブックやパンフレットに掲載されている電話番号には古い記載のものもあるが、頭に6をつけて電話をかけるよう覚えておこう。
 公衆電話は4種類。テレフォンカード専用、コイン専用、テレフォンカードとコインの両方が使える電話、テレフォンカードとクレジットカードが使える電話があるが、テレフォンカード専用電話が増えてきている。
 シンガポールのテレフォンカードは「Phone Card」と呼ばれ、$2〜$50までの5種類があり、シンガポール・テレコム、郵便局と、「フォンカード」と表示のある店などで購入できる。料金は3分10セントとリーズナブル。
 ホテルから電話をかけると通話料が高めに設定されているだけでなく、手数料も取られるので公衆電話を利用した方が安くあがる。クレジットカードで電話をかける場合はVISA、マスター、アメリカン・エキスプレス、ダイナース、JCBが利用できる。
 日本にかける場合、001(国際電話識別番号)−81(日本の国番号)−市外局番(最初の0をのぞく)−相手の電話番号、の順にダイヤルする。
 また、日本の電話会社のサービスを利用すれば、日本のオペレーターを通じてコレクトコールを申し込んだり、クレジットカードで料金を支払うことも出来る。
 なお、マレーシアに電話をかける場合は長距離電話と見なされる。電話のかけ方も他の国とは異なり、020(マレーシア直通認識番号)−市外局番(最初の0をのぞく)−相手の電話番号、の順にダイヤルする。日本からマレーシアにかける場合、マレーシアの国番号は60。

 ほとんどのホテルでは、各部屋からダイヤル直通国際電話(IDD)がかけられます。各部屋に使用方法を記したパンフレットが備え付けてあります。公衆電話から、テレフォンカードやクレジットカードを使って国際電話をかけることもできます。

◎郵便(2002年10月)
 エアメールを日本に出す場合、ハガキは50セント、封書は20グラムまでが70セントで、以降10グラムごとに30セントずつ加算される。所要日数は5〜6日。
 SAL便は250グラムまで18シンガポール・ドル、以後250グラムごとに2.10シンガポール・ドルが加算される。所要日数は10〜14日程度だ。
 スピードポストはこれより割高になるが、2〜3日程度で日本で受け取ることができる。料金は500グラムまでが30シンガポール・ドルで、以後500グラムごとに7シンガポール・ドルずつ追加される。

◎インターネット(2002年10月)
 インターネットカフェは数多く見られるが、日本語環境の整ったパソコンを置いている場所はほとんどない。日本からパソコンなどを持参してインターネット接続する場合、自分が契約しているプロバイダーの「海外ローミングアクセスポイント」を調べておくこと。
 モジュラージャックの形状は日本と同じ。電圧は220Vでプラグ形状も日本と異なるので、持参する機種が対応していない場合、プラグアダプターのほかにも変圧器が必要となる。ただし、ホテルによっては変圧器を貸してもらえる場合もある。

◎飲料水(2002年10月)
 水道水はそのまま飲んでも安全です。ミネラルウォーターを愛用される方はスーパーマーケットやコンビニでいつでも求められます。

◎国際電話(2002年10月)
 国番号:65

◎祝祭日(2003年:*は毎年日付が変わる移動祝祭日)(2002年10月)
 1月1日 新年
 2月1、2日 中国旧正月*
 2月12日 ハリ・ラヤ・ハジ*
 4月18日 グッドフライデー*
 5月1日 メーデー
 5月15日 ウエサクデー
 8月9日 独立記念日
 10月23日 ディーパバリ(ヒンドゥー教の新年)*
 11月4日 ディーパバリの振替休日
 11月25日 ハリ・ラヤ・プアサ(イスラム教の断食明け)*
 12月25日 クリスマス

◎気候(2002年10月)
 一年を通じて日中の平均気温が24度〜32度という温暖多湿な気候です。日常着には木綿のような天然繊維の軽い夏物が最適です。ほとんどの場合はカジュアルな服装で構いませんが、モスクや寺院を訪問する際や、一部の一流レストランなど、よりフォーマルな服装を求められる時や場所もあります。

◎注意事項:罰金・罰則となる禁止事項(2002年10月)
 シンガポールでは、ゴミの投げ捨てや喫煙などの規則に違反した場合、罰金の対象となることで良く知られていますが、通常一般的な道徳やマナーを守っていれば問題ありませんし、旅行者には初回は注意をするのが普通です。また、違反したその場で罰金を徴収することはありません。

・歩行者の道路横断規則違反
 横断歩道から50m以内の場所で道路を横断すると、S$50の罰金が科せられます。

・ゴミの投げ捨て禁止
 ゴミやタバコの投げ捨てで有罪を受けると初犯の場合最高でS$1,000の罰金、再犯の場合S$2,000の罰金と公共の場所の清掃作業の服務を命ぜられることがあります。

・タバコ
 値段が非常に高く、1箱約600円ですが、持ち込みは例え1パックでも原則、税金を払う必要があります。

・喫煙
 公共の乗物、博物館、図書館、工レベーター、劇場、映画館、空調設備のあるレストラン、ヘアサロン、スーパーマーケット、デパート、役所内は禁煙です。違反すると最高S$1,000の罰金が科せられます。空調の利いたパブやディスコ、カラオケバー、ナイトスポットでは喫煙できます。

・タン、ツバの吐き捨て禁止
 公共の場所でタンやツバを吐くことは禁止されており、初犯は最高S$1,000の罰金、再犯は最高S$2000の罰金が科せられます

・トイレ
 公共トイレでは使用後に水を流さないのは違反となります。違反者は初犯で最高S$150、2度目がS$500、3度目からはS$1,000の罰金が科されます。

・麻楽
 へロイン15g以上、モルヒネ80g以上、コカイン80g以上、大麻500g以上、大麻樹脂200g以上、阿片1.2kg以上を、売買、製造、持ち込み、持ち出しした場合には、死刑が適用されます。また上記の量を所持していた場合も売買の証拠とみなされます。
 以下の量の麻薬を不正に売買し、有罪判決を受けた者は20年以上80年以下の懲役及ぴ15回の鞭打ちの刑に処せられます。
 ・阿片 800g以上1.2kg以下
 ・へロイン 10g以上15g以下
 ・大麻 330g以上500g以下
 ・モルヒネとコカイン 20g以上30g以下
 ・大麻樹脂 130g以上200g以下
 上記以外の規制対象麻薬を不正に売買した者は、最低2年の懲役と2回の鞭打ち刑、最高20年の懲役と15回の鞭打ち刑が科されます。不正な吸飲および、所持は10年以下の懲役かS$20,000の罰金、またはその両方が科せられます。

・ギャンブル
 チャリティーくじ、トト(Toto)および、シンガポール・スイープ(Singapore Sweep)宝くじ、およびシンガポール・ターフ・クラブでの正規の馬券買いだけが認可されています。その他のギャンブル行為は全て禁止されています。

◎車(2002年10月)
 車は右ハンドル(左側通行)です。

◎医療施設(2002年10月)
 シンガポールの医療施設は世界でも先端を行くもので、優秀な医師や歯科医がそろっています。薬はスーパーマーケット、デパート、ホテル、ショッピングセンターなどで求められます。公認薬剤師の薬局は、午前9時から午後6時まで営業しています。ほとんどのホテルでは24時間いつでも頼める医師を確保しています。ホテル以外の医師は、シンガポール電話帳のイエローページのMedical Practionersの項に掲載されています。救急車はTEL:995です。

日本語を話す医者がいる医療施設
・シンガポール日本人会診療所(The Japanese Association Clinic)
 TEL:6469-6488

・ジャパン・グリーン病院(Japan Green Hospital)
 TEL:6734-8871

・ジャパニーズ・メディカル・クリニック(Mount Elizabeth Japanese Medical Clinic)
 TEL:6737-1868

◎日本大使館(2002年10月)
 16 Nassim Road 258390
 Tel:235-8855

・警察:Tel:999
・救急車/消防署:Tel:995

◎観光案内所(2002年10月)
・Singapore Visitors Centre @ Tourism Court
 Tourism Court,1 Orchard Spring Lane
 Tel:1800-736-2000(観光客専用フリーダイヤル。国内電話のみ)
 営業時間:8:30〜17:00(月〜金曜)、8:30〜13:00(土曜)

・Singapore Visitors Centre @ Chijmes
 30 Victoria Street 01-20A
 Tel:338-2529
 営業時間:10:00〜18:00(月〜土曜)

・Singapore Visitors Centre @ Liang Court
 Liang Court Shopping Center, Level 1, 177 River Valley Road
 Tel:336-2888
 営業時間:10:30〜21:30、無休

・Singapore Visitors Centre @ Suntec City
 3 Temasek Boulvard, 01-35/37/39/41 Suntec City Mall
 Tel:1800-332-5066(フリーダイヤル。国内電話のみ)
 営業時間:8:00〜18:30、無休

◎シンガポールの気候(2002年10月)

・季節
 シンガポールは常夏の国です。1年中、最低気温が25度くらい、最高気温が32〜33度くらいで、目立った「季節」はありません。年中、日本の夏と同じだと思っていただければいいでしょう。
 1年のうちには「雨季」と呼ばれる時期があることはあります。11月から1月までは、シンガポールおよびインドネシアの島(ビンタンなど)は雨季に入ります。雨季といっても、マレーシアの東側やタイのような極端に激しい雨が何日も降り続いて、挙げ句の果てに洪水を引き起こすようなことはありません。
 雨季でも、雨が1日中降っていることはまれで、昼間ずっと降っていてもナイトサファリに行く頃はナイトサファリがある地域だけは晴れるということもあります。
 雨季のいい点は、雨が降るおかげで、太陽が照りつけることによる気温の上昇が抑えられるため、しのぎやすいことです。最低気温が25度を下回る、または最高気温が30度以下になることが多くなり、すごしやすいのです。

・天気
 シンガポール自体、1年を通じて快晴の日が少なく、どんよりと曇っていたり、雨がざっと1時間ほど降って止むという日が多いので、折畳み傘が必需品です。

・日の出と日の入り
  赤道近くということもあってか、1年を通じて、日の出は朝7時過ぎくらい、日の入りは夜7時くらいと、さほど変化がありません。日本と違って、徐々に明るくなったり、暗くなったりということがなく、急に明るくなったり、暗くなったりする感じです。夕方でも暗くなったかなあと思うと、30分くらいで真っ暗になります。お日様が垂直に昇って、垂直に沈んでいる感じです。
 日の出時間はともかく、1年を通じて日の入りが7時くらいだというのは、旅行の計画を立てるうえでは意外と大事です。日本の感覚だと、5時過ぎになると何となく夕方だ、という感覚になってしまいますが、シンガポールだとまだまだ日が高く、昼間のような感じです。つまり、7時頃まで街は明るいものとして計画が立てられます。
 日の入り時間が7時頃というのは、シンガポーリアンの生活スタイルにも反映していて、シンガポールでは7時頃ではまだ夕食という感じにならないのです。レストランなども本格的に人が出て食事をはじめるのは、7時半を過ぎた頃です。したがって、日本と同じ感覚で夕食を6時台にすると、レストランがまだ開いていなかったり、閑散としたところで、寂しく食事をすることになりかねません。
 もちろん、お店によっては、6時頃から開いているところも多くありますし、ホーカーなんかは6時近くなると本格的に「夜の部」をはじめるところが多いですから、そんなに心配する必要はありませんが、ボートキーやクラークキーのような賑やかなところが活気を帯びてくるのは、やはり7時半以降だと思っていいでしょう。

・日中の気温の変化
 シンガポールの最高気温・最低気温を見ると、日本の真夏の熱帯夜の続く日のような感じを持たれるかと思いますが、実際には、それほどではありません。確かに昼間、日光の下にいると暑いのですが、まわりが海に囲まれていることもあってか、常に微風が吹いていて、日陰にはいると、かなりしのげます。また、日が沈むと、どんどん気温が下がっていきます。雨の少ない時期には、気温の下がりにくい時期もありますが、夜中でも暑くてたまらないという日は、年間を通して少ないでしょう。
 ただ、シティと郊外・海沿いと比べると、やはりオーチャード付近は暑いようです。ショッピングセンターなどの冷房のせいもあるのかもしれません。実際に、オーチャード付近からナイトサファリに行くと、ナイトサファリのあたりは随分涼しいように感じます。
 シンガポールの日中の日差しは大変強いです。このため、街歩きをする場合には、帽子や日傘が必需品です。
 1日で一番湿度が低いのは昼間で60%くらい、夜から明け方だと80〜90%くらいです。すごくじめじめしているかと思いますが、湿度の数字ほどはじめじめとした感じがありません。カビが生えやすいのですが、一方で洗濯物がちゃんと乾くのは、周囲の海がもたらしてくれる微風のおかげだと思います。

◎治安(2002年10月)
 シンガポールは大変治安のいい国です。街を歩いていて、生命の危険を感じるようなことは、まずないでしょう。しかし、治安がいいとはいっても、もちろん犯罪がないわけではありません。警察が街に出している標語で「Low Crime does not mean No Crime」(犯罪が少ないからといって、犯罪がないわけじゃない)というのを見かけますが、全くその通りで、スリや置き引きはよくあります。
 また、最近は日本人を狙い、ホテルの関係者を装って部屋を訪ねてきて、パスポートを盗むといった事件なども多発していますから、ホテルでも注意は必要です。

◎空港に到着したら(2002年10月)
 空港に到着したら、地図とパンフレットを手に入れることが重要です。空港には入国審査の前後どちらにも政府観光局が制作している英語版のパンフレットや地図が置かれており、無料でもらえます。
 英語のパンフレットですが、「This Week Singapore!」はお勧めです。この冊子にはバードパークやセントーサなど、観光アトラクションの広告が載っているのですが、入場料の割引チケットがついていることがあり、お得です。
 また、ホテルでビールを飲もうと考えている人は、荷物を受け取るターンテーブルの手前にあるDFS経営のリカーショップで買っておくと良いでしょう。税関を通る前のエリアですから、免税です。もちろん免税品の持ち込みには制限がありますが、ビールなら1人、350ml缶を3本までは免税です。
 購入の際は、パスポートを提示し、乗ってきた航空機の便名を言う必要があります(場合によっては、搭乗券の半券の提示を求められることもあります)。ここで買うと、市内で1本2ドル60セントくらいのビールが、1ドル60セントくらいで買えます。

◎チップの習慣について(2002年10月)
 シンガポールでは、以前にノー・チップ運動をしたため、チップの習慣は、ほとんどありません。それどころかタクシーのように、料金以外のチップを要求すると、タクシー免許の停止になるというような厳しい措置もあります。このためチップに関しては、日本と同じように考えていいと思います。
 ただ、どういうわけか、ホテルのポーターにはチップをあげる人が多いようです。聞くところによると、ホテルのポーターの給料は、チップを前提にして低めに設定されているそうです。
 こんなこともあるので、ポーターが部屋に荷物を持ってきてくれた時には1ドルコインか、2ドル札をあげると良いでしょう。

◎水(2002年10月)
 水道水は、飲んでも問題ありません。上水道はWHOの水質基準をクリアしています。ただ、シンガポールの水は美味しくないので、ミネラルウォーターを飲む方が良いでしょう。
 ちなみに、シンガポールには山らしい山がないことや、国土が狭いこともあって、国内にいくつかの貯水池などが整備されています。しかし、それだけでは水需要をまかないきれないため、かなりの量をマレーシアから輸入しています。マレーシアとの間でいろいろな問題が起きると、水を売る契約を考え直すとか、値上げするとか言われることがあり、最近でも間近に迫る水の購入契約の更新時期を控えて、マレーシアから大幅な値上げがせまられて問題になっていました。
 そのため、海水を淡水化するプロジェクトや、汚水を浄化して飲めるようにするプロジェクトなどが進められています。

◎タバコ(2002年10月)
 シンガポール政府は、たばこに対して断固たる厳しい態度をとっているため、年々喫煙できる範囲は少なくなる一方です。基本的に、たばこを吸える場所は、屋外か、灰皿のあるホテルのロビー、パブやカラオケラウンジなどに限られています。オフィスビルやショッピングセンターをはじめ、エアコンのきいた室内ではたばこは吸えません。建物の1階のエレベーター付近に灰皿があったりすることがあっても、それは万が一たばこを吸ったまま建物の中に入ってきたときに、消すための灰皿ということが多いので、注意が必要です。
 MRTの駅構内などもだめです。屋外であっても、タクシースタンドやバス乗り場など、人が並んでいたりするところもだめです。たばこを吸わない人の体に、少しでもたばこの煙が入る可能性のある場所での喫煙は禁止されています。建物のエアコンの効いた場所が禁止されているのも、エアコンの空気取り込み口から煙が入っていくからだそうです。

◎ゴミ(2002年10月)
 シンガポールでは、ゴミに対する罰金制度が運用されています。シンガポールの規制は、ゴミだけにとどまらず、禁煙場所での喫煙や、排水溝等を汚したりするケースも取り締まりの対象となっているのですが、1995年の環境省の統計によると、1年間に12,977件の摘発によって、裁判が行われ、このうち6,567件が有罪となっています。このうち、ゴミ捨てで有罪判決とされたケースは3,040件で、罰金総額が約200万ドルですから、1件あたり平均で660ドル(約6万円)の罰金となっています。
 さらに1993年からは、2回以上違反した人など、悪質なゴミ捨て行為を行ったものに対しては、罰金に加え、Corrective Work Order(矯正労働=CWO)といって、黄色い蛍光色のベストを着て、人々が集まる場所でゴミの清掃活動をさせられる制度が導入されています。このCWOは頻繁に実施されており、その度に新聞で大きく報じられています。
 CWOの新聞記事によると、ゴミの取り締まりは主に休日に、人が多く集まる場所で行われているようです。実際に、マクドナルドでハンバーガーを買って、公園で食べ、そのゴミをベンチの上に置いて立ち去ろうとしたところつかまったとか、たばこの吸い殻を投げ捨てたところで捕まった、などのケースが書かれています。
 ある週末のCWOを報じた新聞記事によると、CWOを命じられた人は109人で、主にシンガポールのHDB(公団)団地の中で、30分から3時間のあいだ清掃活動が行われたということです。環境省の統計によれば、これらのほとんどは、たばこの吸い殻や空き缶のポイ捨てが原因だそうです。

◎タクシー事情(2002年10月)
 シンガポールのタクシーは手軽に乗ることができ、危険もほとんどなく、大変便利です。料金は日本よりもはるかに安く、通常、市内の移動は3〜5ドル(約200円〜350円)程度、郊外まで行っても10〜15ドル(約700円〜1000円)程度です。ただ、旅行者が利用する際には、注意する点がいくつかあります。
 料金は完全にメーター制で、料金交渉は長時間のハイヤー以外はありません。メーターをオンにしないタクシーがあるので注意した方が良いという話が、ガイドブックなどに書かれていますが、こういう運転手は、あまりいないと思います。
 トラブルがあるのは、それ以外のチャージです。シンガポールのタクシーは、メーター料金以外に、一定の時間帯に街の中心部へ乗り入れる際の加算料金や、朝夕のピーク時の加算料金など、多種多様な加算があって、タクシーの運転手はごく自然にこれを足した額をいうのが普通なので、これを知らない観光客が、余分に請求されたと言って、トラブルになることがあります。したがって、メーター以上の料金を請求された時は理由を聞き、後部座席の横に貼ってある料金説明表で確認をすると良いでしょう。
 シンガポールはタクシーの運転手が余分な金を要求したり、お釣りを渡さなかったりといった行為に大変厳しく、陸運庁(Land Transport Authority)に通報されると、タクシー免許の停止など、厳しい処分があります。このため、外国人だからと言って、余分な金を要求するような悪質なドライバーは少ないと思います。特に、水色のコンフォート・タクシー、黄色のシティ・キャブ、クリーム色のティブスは、安心して乗れます。
 経験的にトラブルが多いのが、黒の個人タクシーです。良いドライバーも多いのですが、トラブルの割合が高いように思います。ある時、乗ると同時に「おまえ日本人か」と聞かれ、『そうだ』と答えたら、「ナイトサファリに行くには3ドルのサーチャージがかかる」と言われました。そんな制度は聞いたことがないので、『シンガポールに長い間住んでいるが、そんな話ははじめて聞いた。いつから、始まったんだ』と聞くと、少し動揺して、しどろもどろになりながら「先週だ」というので、『本当だな。嘘だったら、明日、陸運庁にレターを書いて、通報するぞ。』と言ったところ、黙ってしまい、結局、「もういい」と言われました。黒タクシーの不自然な話には、気をつけた方がいいです。
 また普通のタクシーでは、メーターの上がり方を変えられないように、メーターのどこかに細いワイヤーが鉛で封印してあるものがぶらさがっています。もし、メーターの上がり方がおかしいと思ったら、これが切られていないか確認してみてください。もちろん勝手に切ったら、免許停止です。
 トラブル対策としては、タクシーの番号を控えるということがあります。タクシーのナンバーは、車内の運転手の頭の横あたりに貼ってありますので、『お前のタクシーの番号はこれでいいか』などと聞いてみると、運転手にプレッシャーを与えられるでしょう。
 最近、多いトラブルは、乗車拒否のようです。特に近距離の場合や、乗客の少ないエリア、また観光地ではマウントフェーバーなどに行こうとした場合などが多いようです。乗車拒否は旅行者のみならず、シンガポーリアンや在住の日本人でもしばしば経験することです。しかしシンガポールのタクシーは、電話呼び出しであることを示す「ON CALL」か、自分の家に帰る際の行き先表示を出していない限り、乗車拒否はできないことになっていますので、何の表示もないのに行き先を言った時に乗車を拒否されたら、『通報するぞ』と、脅してやってください。
 次に多いトラブルは、昼間乗車した時、1日の料金を提示して、「チャイナタウンなどの観光地に連れていってあげよう」と言ってくるケースです。シンガポールのタクシーは、料金交渉をして、一定の時間、ハイヤーにするということがありますが、これを運転手の方から持ちかけてくるものです。運転手の狙いは、土産物屋などの店に連れていった際のバックマージンです。たいてい、つまらない店に連れて行かれるうえ、どこに行くか分からないという不安がつきまといます。嫌であれば、きちんと拒否し、他のタクシーに乗りましょう。
 最近では、普通に乗せて、メーターを普通に動かしたまま、チャイナタウンの土産物屋はどうだとか言って連れて行こうとするケースも増えてきたようです。
 このほか、遠回りされたというケースも多くあります。シンガポールは一方通行の道路が多い国で、目的地に行くのに遠回りをせざるをえないケースも多いです。しかし、初めての旅行者の場合には、そうしたことが分からず、遠回りをされていると思うこともあるのですが、どう見てもおかしいという時には、その旨を運転手に言うようにしましょう。
 また、ファミリーなど人数が多いと嫌がる場合もあるようです。タクシーの定員は、普通の車の場合、大人4名(または、大人3名+子ども2名、大人2名+子ども3名など)です。それから、シンガポールのタクシー運転手は、日本と違って、2カ所以上の場所へ行かせることを嫌う傾向がありますので、これも頭に入れておくといいでしょう。
 なお、タクシーのトラブルがあった際の通報先は1800−2255−582です。政府観光局などに連絡するという方法もありますし、悪質な場合は警察=999へ電話することも大切です。

◎タクシーの呼び出し機(2002年10月)
 時間帯によっては、タクシーが非常につかまりづらいことがあります。特に、朝夕や週末の夜、雨の降ったときなどは、タクシースタンドで待っていても、いつになるかわからないようなことがよくあります。電話呼び出しでも、つかまりづらいのでどうしようもありません。街中のショッピングセンターで回転のいい場所などは良いのですが、奥まった場所のホテルなどは悲惨で、帰ってくる客以外はほとんどタクシーが来ないということもあります。
 タクシースタンドなどで、長蛇の行列の場合には、主要なところに設置されているタクシーの呼び出し機を利用するという手があります。
 シンガポールのタクシーは、ほぼ全車が衛星の呼び出しシステムを搭載しています。このため、電話で呼び出しをかけると、近くを走っている車に、コールがかかっている発信元の場所を示す表示が出る仕組みになっています。運転手がこれに応じる場合は、応答ボタンを押すと、呼び出しをかけた側にタクシーのナンバーが通知され、タクシーが来てくれるというシステムです。雨の夕方などは混んでいることが多いので、なかなか応じる車がなかったりしますが、一般的には、大変便利なシステムです。
 通常は発信元の登録をして、IDをもらい、呼び出しをかける場所を何カ所か事前に登録しておくことが必要ですが、あちこちにある呼び出し機を使えば、旅行者でも簡単に利用できます。
 利用方法は実に簡単で、50セントコインを入れ、ボタンを押すと、自動的に呼び出しをかけてくれます。タクシーが見つかると、ナンバーを印した紙が出てきますので、これを受け取って、そのナンバーのタクシーを待てばいいのです。ごくたまに、ロール紙が切れていると、紙が出てこないことがありますので、こういうときは画面に表示される番号をよく見るようにしてください。
 なお、呼び出し機を使用した場合には、呼び出し料金として、3ドル20セントの料金がかかります。したがって、呼び出し機の利用料と併せて3ドル70セントが余分に必要になります。まあ、タクシーを待っているのが長蛇の行列の場合は、トライしてみる価値があるかもしれません。
 ただし、夕方や雨天時などは、このシステムを使っても、タクシーがつかまらないこともあります。いずれにせよ、このシステムを知っているといないとでは大違いです。

◎シンガポールのバス事情(2002年10月)
 シンガポールのバスは、料金は安いし、路線数も多いし、慣れれば非常に便利ですが、初めて乗る際には非常に難しいでしょう。まず、シンガポールのバスは、概ね赤いラインのSBS社のバスと、黄色いラインのTIBSのバスに分かれています。乗客からは、番号だけを見て、どちらのバスでも気にせず乗ることができます。
 シンガポールのバスで問題なのは、「今の停留所は何なのか」「次はどこに着くのか」「行き先はどこか」といった日本のバスのようなアナウンスがないことです。
 少し主要なバス停には各路線のバスの停留所名が記載されているのですが、観光マップに記載されているような名称は少なく、「路線図」もないので、どのバスに乗ってどこで降りたら良いのかを判断するのには慣れが必要です。
 そこでバスに乗る際は、あらかじめ書店やMRTの窓口などで、ポケットサイズのバス路線図を購入するか、目的地に併せてどの番号のバスにのったらいいかをホテルのコンシェルジェなどに聞き、確認しておくことが必要です。ホームページでも同様の内容を見ることができますので、SBSなど主要なバス会社のサイトから「Place of general Interests」の項などで目的地を選び、バスの番号を調べておくといいでしょう。
 どこで降りるかという点については、バスの停留所の表示などを見て判断しなければなりません。ただし、同じ通りにある停留所が同じような名称になっていることもあるので、注意が必要です。
 バスは、腕を真横に上げて、合図をすると停まってくれます。日本のようにバス停に立っているだけでは通り過ぎていってしまいますので、要注意です。ちなみにシンガポーリアンの合図の仕方を見ていると、人差し指を差し出す人や、手招きする人などいろいろですが、要は明確に合図することが重要です。
 バスの料金は、基本的には前払いです。料金は、路線ごとにバス停間の区間単位が決められており、それごとに値段が決まっています。その上、エアコン車とノン・エアコン車、現金払いとカード払いで料金が異なります。
 バスの路線図で調べても分からない時は、3〜5停留所程度の距離なら最低料金を支払う方法もあります。不安な場合は、バスの運転手に聞くのが良いでしょう。最近は、バスの車内に路線図と料金を記載したリーフレットが置かれているので、これを見て確認することが確実でしょう。まあ、1ドル払っておけば問題はないと思います。
 現金で支払う場合は、少し面倒です。バスに乗った時に、運転手にどこまで行くか、あるいは料金を言って、入り口のところにある料金箱にお金を入れます。そうすると、運転手がボタンを押し、チケットが出てきますので、これを受けとります。お札しかない場合には、両替機がありませんし、お釣りも出ないことに注意して下さい。
 カード支払いは簡単です。2002年前半に従来のトランジット・フェアリンクカードに代わり、「ez-Linkカード」と呼ばれるスマートカードが導入され、支払いが随分と楽になりました。このカードを使う時は、まず、バスに乗った際にカードリーダーにカードをさっとかざすと、NEW RIDEと表示され、現在の残高が表示されます。後は、降りるときにもう一度出口のカードリーダーにカードをかざすと自動的に料金が引き落とされるという仕組みです。バスに多く乗るのであれば、あらかじめ、このカードを買っておく方が便利です。
 車内では、時折、料金支払いの「検札」があります。白い薄手の事務服のようなものを着たおばさんが入ってきて、無言でチケットを出すように求められ、チェックした後、チケットをビリッと少しだけ破って返してくれます。
 ここで、支払った料金が不足していると、追加の支払いを求められます(と言うか、カードをおばさんが持っていって、正規分を徴収する)。あるいは、すぐに降りることを求められます。
 シンガポールのバスには、2階建てバスがあります。少し長い区間を乗る際には、ぜひ2階建てバスの前の方の席に座ってみてください。見晴らしのよさは抜群で、風景がよく見え、バスに乗ること自体が「観光」という感じになります。
 シンガポールのバスの運転は、結構荒く、急ブレーキ、急発進はざらです。ハイウェイでは、80km/h以上も出して猪突猛進します。抜かれた乗用車を抜き返したりする運転手もいて、スリが味わえます。時折、事故などがあって、そのたびに「安全運転が徹底」されたりするのですが、全体的にはあまり変わりませんので、座っているときももちろんですが、立っているときなどは十分な注意するようにしてください。
 降りる時は、降車ボタンを押せば、停まってくれます。2階に乗っている時は、降りるのに時間がかかります。もたもたしていると、バスが出てしまいますので、危ないですが、走行中に移動するなどして準備する必要があります。乗車時に受け取ったチケットは、降りる時に降り口にあるボックスに入れます。
 バスのチケットですが、シンガポーリアンの人たちは、床に投げ捨てていったり、座席の間に挟んで降りたりすることが多く、前から問題にされていました。最近では、車内のクリーンキャンペーンの一環として、チケットにいろいろな標語を印刷し、これを数種類集めて応募すると賞品があたるという懸賞をやっていました。

◎バスやMRT料金の支払方法(2002年10月)
 カードと現金のどちらが良いか、ということを考えると、カード(ez-Link Farecard)の方が便利だと思います。まず、MRTの切符の自動販売機は大きなお札を受け付けてくれません。バスでは基本的にコインでお金を払う必要があり、旅行者が両替をして50ドル札しか持っていないような場合だと、お金を払うことができません。また、小銭があったとしても、シンガポールのコインは20セントと10セントのコインの区別が付けにくく、慣れないと、小銭を出すのに苦労します。
 その点、カードの場合は一定額を入金しておけば、MRTの場合ならカードを通すだけで自動的に必要な料金が差し引かれていきますし、バスの場合でもカードをかざすだけで済みます。また、何よりもMRT、バス共に目的地までの運賃が自動的に計算され引き落とされるため、いくらかかるのだろうかと考えなくてもよいのが便利です。
 また、1枚のカードで利用でき、しかも、バスは現金払いよりも料金が安いのでお得です。 カード購入時は、最初に2ドルを保証金として支払い、その上で10ドル単位で最高50ドルまで入金しておけるようになっています。減ってきた場合には、窓口で簡単に追加することができます。
 MRTなどの駅にある窓口に行って、「New Card Please!」とでも言って、保証金2ドルと当座の入金分10ドル程度を出せば、その場でカードがもらえます。また、旅行終了時に使い残しても、MRTの駅などにある窓口に行けば、「Refund Please!」の一言で簡単に払い戻しができ、その意味では無駄がありません。
 なお、カードは2人以上で行動する際にも、1人1枚買うようにしてください。MRTに乗る時は、1人ずつでないと改札を通れないので、共用はできません。バスに乗る際にも、1枚のカードを2回通すことはできません。2枚買っても、余ったら払い戻せますので、心配はいりません。
 ちなみにMRTのカードには、旅行者用の「ツーリスト・スーベニア・チケット」というカードがあり、これは、カード自体がおみやげになっています。これは7ドル(このうち利用できるのは6ドル分で、1ドルはチケット代)で販売されていますが、MRTでしか使えないこと、払い戻しができないこと、相当な回数、MRTに乗らないと観光旅行で6ドル分も使い切れないことから、観光客がこれを購入することは、お勧めできません。
 また、このほかにMRT、バスの両方に使える旅行者用の「ツーリスト・デイ・チケット」もあります。このカードは、10ドルでMRTが1日乗り放題、バスは距離に関わらず12回乗れるというものです。ただし、このカードも払い戻しができませんので、お勧めできません。
 カード自体を記念に持って帰りたいということであれば、上述のトランジットリンクカードの保証金分を除いて、払い戻してもらい、持って帰ることができます。
 なお、次回、シンガポールに来た時に使うつもりで、カードを持って帰る場合には、カードの有効期限に注意が必要です。カードの有効期限は、カードを買った日、または最後に入金した日から2年間(払い戻しは4年間)です。

◎自転車事情(2002年10月)
 シンガポールの市内では、あまり自転車を見かけません。また、市内には、レンタサイクルもありません。ただ、イーストコーストパークやセントーサ島にはレンタサイクルがあります。ただし、保証金や身分証明書(パスポート)などが必要になってきますので、借りる場合は準備していった方がよいでしょう。セントーサはデポジット50ドル、レンタル料が1時間3ドルです。

◎シンガポールの海(2002年10月)
 シンガポールは貿易港で、沖にはタンカーがとまっているような状況なので、お世辞にも海がきれいとはいえず、むしろ、汚いといってもいいでしょう。加えて、イーストコーストのビーチなど、シンガポールの海岸線は相当部分が国土拡大のために埋め立てられている海岸であるため、海岸線から数メートルいっただけで全く足の着かないような深さになってしまい、泳ぐのに適しているとはいえません。
 海岸の砂は、埋め立ての際にインドネシアから輸入しているので、白いさらさらの砂ですが、海が海なので、シンガポールのビーチで「泳ぐ」人はいないようです。
 このため、シンガポールのビーチで南国リゾートの雰囲気を求めるのは難しく、ビーチリゾートを楽しみたい人は、シンガポールから船で40分ほどのところにあるインドネシアのビンタン島に行くことが多いようです。ビンタン島では、透明度の高い美しい海を楽しむことができます。
 シンガポールでは、安いホテルを含めて、たいていのホテルにプールがあり、欧米系の旅行者などは、都市型リゾートとばかりに、ホテルのプールサイドでのんびりと昼寝をしたり、本を読んだりする人が多いようです。

◎トイレ事情(2002年10月)
 シンガポールには、いわゆる公衆トイレは、ほとんどありません。しかし、ショッピングセンターなどにはトイレがあります。ただ、場所によっては、入口で10セントくらいの入場料を払わないといけないところがあります。
 一般に、汚いトイレに限って、入場料を取ることが多いような気がします。また、オフィスビルなどのトイレは、鍵が必要な場合がほとんどで、どこの建物にでも駆け込めばいいというわけではありませんから、注意してください。
 ちなみに、ショッピングセンターなどのトイレは、大小とも自動的に洗浄してくれるオート・フラッシュになっています。
 時々、トイレの中にホースがあります。これはマレー系の人たちを中心に、手で洗浄をする人たちのためのものです。

◎クリスマス(2002年10月)
 12月は、クリスマスのライトアップがなされるのに加え、クリスマスのバーゲンもあり、買い物客でにぎわうこともあって、オーチャード付近は大変華やかな雰囲気になります。ショッピングセンターはデコレーションを競い合うので、ショッピングセンターを見て歩いているだけでも大いに楽しめます。シンガポールの1年でも最も楽しい雰囲気の時と言えます。
 しかし、クリスマスが終わると、街は静かになります。12月31日のカウントダウンの時はそれなりに盛り上がりますが、爆竹や花火は基本的に禁止ですから、他の外国のように 大騒ぎになることはありません。それでも、オーチャードの広い歩道が、人だかりで身動きがとれなくなります。

◎正月(2002年10月)
 西暦の正月、つまり1月1日は、日本のような正月ではなく、1月1日だけが休日です。日本の正月のような雰囲気になるのは、1月下旬から2月頃の旧暦の正月、つまり中国系の人たちのお正月です。旧正月には親戚などが集まり、新しい洋服などを揃えたりするので、旧正月前にはバーゲンがあります。中国系の人たちにとっては年に1度のお楽しみですので、早い時期からバーゲンをやったり、料理の食材を買ったりと何かと華やかな時期です。
 観光スポットは、正月でも祝日でも営業しています。正月特別料金はありません。ただ、一部のレストランではニューイヤーディナーと銘打って、予約でいっぱいになっていたり、特別メニューしか受け付けなくなってしまっている恐れもあります。
 交通機関で影響があるのはタクシーです。ドライバーは中国系が多いですから、極端につかまらなくなります。こういう祝日では、祝日のサーチャージ(1ドル)をとられます。

◎シンガポールでの必需品(2002年10月)
 シンガポールでの必需品は、折り畳みの傘です。1日に1回くらい、突然、雨が降り出すことがありますので、折り畳み傘があった方が良いでしょう。また、傘は日差しの強いところを歩くときには、日傘にもできます。日差しといえば、帽子もあった方がいいでしょう。歩いているだけでも、結構、日焼けしますので、日焼けが気になる人は日焼け止めを塗るべきです。
 また、小さいタオルもあるといいでしょう。街を歩くと汗をかきますので、ハンカチよりもタオル地の方が良いと思います。また、外を歩く時にペットボトル入りのミネラルウォーターを持っていれば、のどの渇きが潤せます。ミネラルウォーターは、どこでも手軽に買うことが出来ます。

◎両替(2002年10月)
 海外旅行というと、米ドルにしたほうがいいだろうと、日本で円を米ドルに交換して持ってくる人がいますが、シンガポールに関しては、米ドルに替える必要は、全くありません。シンガポールでは、日本円が簡単に両替できます。直接、日本円からシンガポール・ドルに両替する方が、良いと思います。
 また、日本国内の空港や銀行で両替をした方がいいのか、シンガポールに行ってから両替した方がいいのか、という点については、シンガポールで両替する方が絶対に得です。
 実際のレートを例に見てみましょう。日本で両替するレートの目安は、東京三菱銀行のレートで、シンガポールのレートは、シンガポールDBS銀行のページで調べられます。
 ここで、2002年9月20日付のレートを調べますと、日本円からシンガポール・ドルに替えるレートが、東京三菱が1ドル=74.51円、DBSは1.4274、つまり1ドル=70.05円でした。これはものすごいレートの差です。
 もう少しわかりやすく書くと、同じ1万円を出した場合、日本の東京三菱銀行で換えると134.21ドルにしかならないのに、シンガポールの銀行で換えると142.74ドルにもなるということです。その差、実に8.53ドルです。5万円も換えると、42ドルも差がつきます。42ドルというのは大変な額ですよ。とにかく、日本では絶対に両替すべきではありません。
 両替は空港でもできますし、市内のいろいろな所でも可能です。

◎レートの見方(2002年10月)
 レートの見方を確認しておきましょう。シンガポールでは、シンガポール・ドルが基準ですから、「1ドル=80円」のようには書いてありません。両替所や銀行の表示板には、「Japanese Yen=1.30」などと書いてあります。これは、1万円で130ドル買うことができるという意味です。これが重要です。
 もし、銀行が1.30で、ホテルが1.27だったとしたら、1万円を両替したときに、ホテルの方が手にできるお金が3ドル少ないということになります。
 シンガポールでは、缶ジュースが80セント、ホーカーの1食が3ドルくらい、缶ビールがスーパーで2ドル60セント、タクシーの初乗りが2ドル40セントですから、目安にしてみてください。
 次にどこで両替するのがよいのかという点ですが、ある情報では、両替率の良い順に、 1.シンガポールの両替商、2.シンガポールの銀行、3.チャンギ空港、4.シンガポールのホテル、5.日本の空港・銀行、だそうです。
 シンガポールの中で、どこの両替商のレートが一番良いのか、ということがよく話題になりますが、ラッフルズ・プレイスのチェンジアレーにある中華系の店が、一番良いようです。
 また、裏技としては、日系のデパートを活用するという方法があります。シンガポールでは、普通のショッピングセンターで、外国通貨で支払うことができます。つまり、レジで日本円を出してモノを買うことが出来るということです。この時、お釣りをシンガポール・ドルでもらえば、結果として両替したことになります。
 レートが悪いように思われますが、日系のデパートは結構、良いレートです。したがって、もし最初に買い物をするのが日系のデパートなら、支払いの時に日本円を使って、シンガポール・ドルでお釣りをもらうという方法が良いかもしれません。
 同じようなことはDFSでも言えます。しかもDFSでは、シンガポールで一番良いレートだと書いてあります。しかし、DFSの場合には、大きな問題があります。確かにレートは良いのですが、日本円で1,000円以上のお釣りは日本円で返ってくるので、シンガポール・ドルがもらえません。1,000円以下のお釣りでは、大した額ではないので、両替ということを考えると、あまり良い方法ではありません。
 結論を言うと、ホテルで両替しなければ、多少の差こそあれ、どこで両替しても大した差はないと思います。とりあえず、到着時に空港の銀行で当面、必要な分を両替しておき、後は、街中で両替屋を見つけたときに、適当な分を両替するのが良いと思います。
 なお、タクシーなどで支払いをする際に50ドル札を出すと、たまに、細かいお釣りがない場合がありますので、両替の際には、なるべく10ドル札を混ぜてもらうように頼むと良いでしょう。

◎両替で得する方法(2002年10月)

1. 日本で換金するほうが得か?シンガポールで換金するほうが得か?
 シンガポールで両替した方が、日本で両替するよりちょっとお得です。

<How muchシンガポール・ドル 2002年8月20日>
 某日系銀行: (売)73.55円 (買)61.89円
 当地のローカル銀行: (売)66.53円 (買)68.54円
 両替屋さん: (売)66.40円 (買)68.48円

 チャンギ空港に到着したら、バゲージ・クレームにあるローカル銀行の両替所で5千円程度を両替。そして夜もしくは翌日、市内の両替屋さんでお小遣い全額を両替するのがベスト(ツアーに参加している場合は、到着日のディナー+翌日のお小遣いも考慮して両替してください。また、滞在中両替屋さんに行く暇がない人はその場で全て両替をしてください)。
 銀行で両替をするとレートの交渉はできませんが、両替屋さんは交渉可能。しかも、レートは銀行よりいいのです。
 その際、友達とお金をあわせて10万円以上を換金すると、店頭に出ているレートよりいいレートで交換してくれます。その時、「プリーズ・ギブ・ミー、ナイス・レート!」と言うのを忘れずに。

2. オススメの両替屋さんは・・・
 シンガポールの両替屋さんはどこも健全なビジネスをしており、国中の様々なところにあるため、ローカルも気軽に利用しています。大きなショッピングセンターには必ずありますが、オススメはなんと言ってもラッフルズ・プレイス。
 なぜならば、ラッフルズ・プレイスは世界的に有名な金融街であり、刻々と変化する為替相場に両替屋さんも敏感だからです。つまり、国内で一番レートが良いといえる地帯なのです。
 よく私が利用するのはThe Arcadeの両替屋さん。入り口に2件、そして1階のエスカレーター前に1件あります。どの店もいつもたくさんの人でにぎわっており、交換金額が多ければ多いほどいいレートを提示してくれます。

◎税金の払い戻し(2002年10月)
 300$以上の品物を買うと、空港で税金が返ってきます。品物を買う際は、パスポート番号を記入しなければならないので、パスポートを準備しておいてください。
 300$以上買ったお店で書類を渡されますが、その金額プラス100$以上買えば(ミレニアウォークの場合は)出口の所でまとめて払い戻しの手続きができます。
 それ以外は、空港での手続きになります。その品をスーツケースに入れて帰国する場合と、手荷物で帰国する場合で、少し手続きが異なります。
 スーツケースに入れた場合は、出国手続き前に、払い戻しのカウンターで申し出をしてから、出国手続き後、免税店前で書類を見せて払い戻しをしてもらいます。
 手荷物の場合は、出国手続き後、同じ免税店前で書類を見せて、免税店の中で払い戻しをしてもらいます。いずれもシンガポール・ドルでの返金ですが、手荷物の場合は、現金か金券かを選べました。しかし、現金の場合は、手数料が10%引かれます。金券も、免税店だけのものなので、お酒かタバコしか買えません。化粧品などを買おうと思っている人は現金の方が良いです。


◎略史

 1819年 スタンフォード・ラッフルズ卿がイギリスの貿易拠点として、この地を開拓。
 1959年 英国より自治権を獲得、シンガポール自治州となる。
 1963年 マレーシア連邦成立に伴い、その一州として参加。
 1965年8月9日 マレーシアより分離、シンガポール共和国として独立。

 1819年に、その地理的重要性に注目したイギリス人トーマス・ラッフルズが、ジョホール王国から割譲させて、自らの支配下に置き、貿易港を開く。
 1826年よりペナン、マラッカとともに東インド会社が管轄する海峡植民地となり、1896年よりマレーシア半島全域が英領マラヤとなる。シンガポールは東西交易の中継点として、またマレーシア産の天然ゴムやスズなどの積出港として栄える。
 第二次世界大戦で、日本の占領下に入るが(マラヤはマライと改称、シンガポールは昭南島と改称)、日本の敗戦で、再び、イギリスの植民地に戻る。戦後、マレーシアが、1957年にマラヤ連邦として独立するのに対して、シンガポールは1959年にイギリスの自治領になる。
 その後、1963年にマラヤ連邦、ボルネオ島のサバ・サラワク両州とともに、シンガポールはマレーシア連邦を結成。しかし、マレーシア政府が、マレー人優遇政策をとったため、中国系民族の多いシンガポールで反発が起こり、1965年に分離独立した。
 独立後は、資源も国内市場も乏しかったのにも拘わらず、東南アジアの通商の中心としての利便性を生かし、かつ、関税の廃止や外資系企業の誘致などにより積極的な開発を進めて、高度経済成長を遂げ、新興工業経済地域(NIES)となった。





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